プロジェクトリポート

タンザニア国 企業に対する経営管理分野のカイゼン支援にかかる情報収集・確認調査

「タンザニア国 企業に対する経営管理分野のカイゼン支援にかかる情報収集・確認調査」は、2022年4月から2023年2月にかけて実施されたJICAの調査案件です。本調査は当社がJICAから業務委託を受け、社内から4名、外部補強1名の計5名のチームで遂行しました。


JICAは、2013年から2フェーズにわたって「タンザニア国 品質・生産性向上(カイゼン)による製造業企業強化プロジェクト」を実施し、カイゼンコンサルタントの育成、カイゼンコンサルティングサービスの強化、同サービスへの需要喚起を含む、同国におけるカイゼンの普及を支援してきました。[1]

 

一方、カイゼンの導入による生産現場での生産性向上や品質向上を推進する体制の構築は進められましたが、企業のさらなる成長を図るためには生産現場だけではなく経営管理分野での改善も必要となります。そのためには、経営管理分野においてもコンサルタントを育成したり、そのサービス提供能力を強化したり、サービスに対する需要を喚起することが重要です。本調査は、こうした経営管理分野での支援サービスに係るタンザニアの現状を分析し、その結果を基にJICAの今後の支援の方向性や具体的な支援策の提案を行うために実施されました。具体的には、サービスを受ける企業側の経営課題・支援ニーズおよびサービスを提供する側の現状を把握し、これら需給間のギャップを抽出したうえで、この需給ギャップを縮小させるための支援策を提案しました。

 

 

サービス需要の把握を目的に行ったセミナー



調査期間は1年に満たない短いものでしたが、その分密度の濃い業務が行うことができました。また、チームメンバーの尽力、相手国関係者からの多大な協力、JICA側の適時・適切な支援・助言のおかげで、良質な成果を残すことができたと思います。JICAは、この調査の結果を重要なインプットとして、2023年6月から「タンザニア国 ビジネス開発サービス(BDS)と品質・生産性向上(カイゼン)を通じた企業強化プロジェクト」を開始しました。当社は、同プロジェクトの業務実施も受託しており、まだ始まったばかりではありますが、本調査で得た知見や情報を最大限活用しつつ、4年間のプロジェクトの成功に向けて邁進しているところです。

 

 

 

脚注

 

  1. [^]参考:

    JICA、 タンザニア国 品質・生産性向上(カイゼン)による製造業企業強化プロジェクト

    https://www.jica.go.jp/oda/project/1101614/index.html

    JICA、タンザニア国 品質・生産性向上(カイゼン)による製造業企業強化プロジェクト フェーズ2

    https://www.jica.go.jp/oda/project/1600248/index.html

 

 

コンサルティング第一本部
杉山 圭介

貢献可能なSDGs目標

CONTACT