プロジェクトリポート

ベトナム国生産統計開発調査(2004年5月~2006年3月)

本調査は、ユニコにとってタイ、フィリピンに次ぐ3ヶ国目の生産統計開発案件である。開発調査として約2年間の業務の後、2006年8月に最終報告書を提出し、終了した。

対象は工業分野のみならず、鉱業、電力・ガス・水道サービス分野も含めた産業部門の品目統計として計画を策定した。

生産統計開発調査案件の業務内容は、概ね

①その国の状況に合わせた統計内容・方法の設計、
②調査員育成・実施体制の構築、
③公表・普及の制度構築

にある。

一般的に、統計業務自体が地味と言うか、暗いイメージを持つ人が多いと思うが、実際やってみて思うのは、確かに地道で根気のいる作業である。しかし一方で、生産統計調査の完成によって、国の産業動向を示す統計データを、多くの人々が毎月知るところとなり、国としての投資・生産活動の基盤が築かれ、発展を促すものとなる。

今回の統計開発では、開発調査最終段階でプレ調査として全国25省、7845社、60業種(590品目)を調査するに至り、2007年1月からの本格調査(政府指定統計としてベトナム統計局が実施)では、全国(64省)で75業種、約2万社を対象に「ベトナム生産動態統計調査」が開始される予定である。

毎月2万社を対象とする調査体制を構築することは、これまでのタイ、フィリピンのレベルからすれば驚異的なことである。その背景には、ベトナム統計総局の熱心な取り組みもさることながら、共産党による中央集権的な行政体制が短時間で調査体制構築を可能なものとした。

また、調査の要点として一つ挙げれば、この種のキャパシティビルディング案件では、相手側の信頼を得て、相手側が動いてくれることが何よりも重要である。

その方法は、国やカウンターパートが置かれている状況によって様々であろうが、本調査の場合、JICAからの予算負担を効果的に引き出したことが、ベトナム側のやる気につながったと言える。

コンサルティング事業本部  渡辺洋司

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