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タイの朝市 ~ピサヌローク県ムアンピサヌローク郡にて~

 コロナウィルスが深刻化するほんの少し前、2019年晩夏、幼少期に過ごした街を十数年ぶりに訪れました。タイ王国のピサヌローク県はバンコクから飛行機で1時間ほどの、農業が盛んな田園風景の広がる郊外です。観光資源としては、タイ国内有数の「最も美しい仏像」といわれるプラプッタシンナラートが祀られているプラシーラッタナーマハータート寺院(通称:ワット・ヤイ「大きな寺」の意)があり、県の北から南へほぼ一直線にチャオプラヤー川支流メナム川がゆったりと流れています。歴史的に見ても、アユタヤ王朝(1351年 ~ 1767年)の古都でもあり、個人的にその辺をもっとアピールしてほしいと思います。(チェンマイの世界的な認知度と並ぶくらいに!)

 

 今回は親戚を訪問することが渡航ミッションのため、じっくり観光することは叶いませんでした。代わりに手軽に短時間で行けて楽しめるところがあったらいいなと尋ねてみると、親戚は地元にある第1公営市場(通称:タラート・ターイ「南部市場」)という生鮮市場を案内してくれました。

 

 親戚の地元、ピサヌローク県ピサヌロークムアン郡には、県庁が所在する市街地と、国内線空港や長距離列車の停車駅があり、県内の農産物が集められ取引される商業地でもあります。大小数多く点在する市場の中で、第1公営市場は「県内のチャイナタウン」を謳っているそうです。

 

 朝市の時間帯(5:30AM~8:30AM頃)を狙っていくと、早朝から活気づいていました。托鉢(仏教徒の習わしで僧侶へ供物を献上すること)のためのおかずや、学校・職場に向かう前に摂る朝食を求めに、人々が買い出しに訪れていました。食材を品定めしたり、顔見知り同士で他愛ない会話を交わしたり、とても賑やか!店舗の軒先や屋台での調理音と香りが食欲をかき立てます。バンコクのスーパーと比べると、物価の安さに驚かされます。おかず一品が70~200円弱(20~40バーツ)で買えてしまいます。自由に休んだりできるイスが(100㎝四方のテーブルが置いてあることも)あるので、家まで待たずに買ったその場でつまんでしまうこともできます。

 

 購入できる食材は他に、地産の精肉・鮮魚・野菜、昔ながらのタイ生菓子、漢方薬、香辛料、ハーブティーの原料、さらには日用品などもあり、見聞きして回るだけでも楽しめます。市場の人々がウェルカムな雰囲気で接してくれることも気持ちを高揚させます。

 

家庭料理でよく使われる地産の野菜。手前に見える赤紫のしずく型の野菜はバナナの花。

竜眼が旬の時期。1キロ当たり45バーツ(≒160円)。

ハーブティーの原料。左からバタフライピー、桑の葉、蓮花芯、紅花。

 

 美味しそうなものに囲まれ、やっぱり、空腹に耐えられませんでした。10数種類のカットされた果物や野菜から好きなものを選び、出来立ての100%ジュースを頂きました。炭火焼き屋台で焼き芋を買うと、サービスで多めに袋詰めしてくれました。それもつまんでいたら、回り切らないうちに満腹でした。

 

フレッシュジュース売り場。ビーツやセロリなどの西洋野菜も。

タイの伝統菓子。おはぎ(黒色)、芋餅(白色)、蒸しパン(黄色)みたいな味。

 

市場からの戦利品のほとんどは、日本には持ち帰れないものばかりなので、滞在中に全て消費しました。

またこの先10年、20年後も変わらないでほしいという気持ちが残りました。 とは言っても、管理された駐車場とスマホ決済があってもいいかもしれません。

 

Google掲載情報をご参考まで:

第1公営市場(5:30AM~8:00PM、日曜のみ12:30AM迄)

187 Baromtailokanart Rd, Nai Mueang, Mueang Phitsanulok District, Phitsanulok, Thailand

 

管理本部業務室 C. H.

 

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